草原の標識、「オボー」 | ぐ-すか・ぶ-すか中国大冒険!

草原の標識、「オボー」

このところ、香港情報ばかりだったので、
今回は内モンゴル、フフホト らしいものをご紹介します。


  <9月の草原>

モンゴルの大草原を思い浮かべてみてください。
360度どこまでもつづく草原。
視界に入るのは、緑の草原と青い空。
聞こえるのは風の音だけです。

そのような何もない草原を自在に移動する草原の人々。
いったい何を見て移動しているんでしょうか?
草?太陽?におい?感?それとも馬に聞く?


  <ホーストレッキング、羊の群れ>

実は草原と言っても平坦な大地が続いているのではなく起伏があるので、
その起伏、小さな山を見ればだいたいの居場所の見当がつくわけです。
近所であれば迷子になることもありません。

それでは、初めて訪れた草原はどのように移動するのでしょうか。
見たことがない地形を見て移動はできません。標識もありません。
でも、実は草原に何もないわけではありません。
便利な目印があります。それは「オボー」です。

  <朝焼けに燃える草原、オボー>

オボー
は小高い山の上のような目立つところに移動の目印として作られたもので、一般的には、岩を積み重ねられ中央と周囲に矛が立てられています。
また、道しるべとしての役割だけでなく、人の集まる場所としても利用されており、祭事の行われる場所でもあります。


  <祭事の様子>

ところで、草原の地平線というのは何km先なんでしょうか?
ちょっと調べてみました。
身長によって変わりますが、成人の平均で約4.5kmだそうです。
思ったより近いですね。
もう少し高い50mの高さから見ると、さらに遠く約20km先まで見えるそうです。

過去に書いた草原に関する記事もたくさんあるので、
よかったら下のリンクから見てみてください。


【草原に関する過去記事】
夢と現実 モンゴルパオと静かな夜
草原の風になりたい 草原の冬
草原の女の子 草原の住所
草原の「春」 ぐるり内蒙古1400km